オオサンショウウオの危険性とは【専門家執筆】

目次

オオサンショウウオに危険性はある?気を付けるべき点と嚙まれた場合の対処法とは

オオサンショウウオは、60cmを超えることもある世界最大の両生類です。
おとなしい性格でのんびりしており、水中に潜んでいるところを発見されるケースが多いです。
サイズは大きいですが、ずんぐりした体に、大きな口と小さな目の可愛らしい顔を持っていて、一部で人気がある生物でもあります。

しかし、目の前の動くものに反射的に噛みつく習性があります。
噛みつく力がとても強いため、気軽に触ろうとすると嚙まれて大けがをする危険性があります。

そこでこの記事では、オオサンショウウオの危険性や、危険にあった時の対処法、危険を防ぐための対策などを紹介します。

 

この記事を執筆した専門家

tk_tanaka【プロフェッショナル】

生物系大学院卒業後、自然環境系の建設コンサルタントに従事。
地理情報、自然環境や生物の生態等を専門とするほか、環境アセスメント図書作成の経験も有する生物環境分野の専門家。

 

オオサンショウウオの基本情報

オオサンショウウオは、両生類という種類の生き物で、カエルやイモリなどの仲間です。
オオサンショウ”ウオ”という名称ですが、魚ではありません。

日本に生息しているオオサンショウウオは、世界最大の両生類とされています。
全長は60cm前後が一般的だが、1メートル以上に育つこともあるとても大きな生物です。

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全体的に平べったい形をしていて、手足は短く縦に平たい尾を持っています。
黒っぽい茶色に黒の斑紋がある見た目で、生息場所の川底の色に似た保護色となっています。

動きは、ゆっくりで、基本的におとなしい性格をしています。
手足は細く、短くて、力はあまりありません。
大きな体ですが、目が非常に小さく、視力も非常に弱いです。
そのため、活発に動き回るような生物ではありません。

雑食性で生きている動物(魚やカニ、爬虫類や哺乳類など)を捕食しています。
噛む力は非常に強く、獲物をみつけたときには大きな口で素早く襲いかかります。
のんびりしているように見えますが、川の食物連鎖の頂点に君臨する「強い生物」です。

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遭遇する地域や環境

オオサンショウウオは、日本の固有種で主に西日本に生息しています。
具体的には、岐阜県以西の本州、四国、九州の一部が生息地域です。

水中で生活する動物で、陸上を歩いているオオサンショウウオに遭遇することは基本的にありません。
水がきれいな川の上流域、例えば、山地の小川や渓流の中が主な生息環境となっています。

しかし、そのような河川以外でも確認されることがあるのが、オオサンショウウオの特徴です。
例えば、市街地の小川や用水路など、中流や下流の水の流れが緩やかな場所で生息している場合もあります。

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「適度な水の流れと水量がある」、「餌となる小魚などがいる」、「水温が高すぎない」、「巣穴に適した環境がある」といった条件が整えば、意外と広く生息できるようです。

さらに、普段生息していないところでも、大雨による増水時に、川の上流から流されて来ることもあります。
たまに、街中の大きな河川でオオサンショウウオが突然発見されて、ニュースになったりしています。

 

遭遇する時期や時間帯

オオサンショウウオは夜行性の動物です。
そのため、主な活動時間帯は、日没後から日の出までの間となっています。
日中は、巣穴の中や付近の水中や水辺などで休んでいることが多いです。

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春以降に活動をし始め、産卵の時期が近づく夏季(7月ごろから)には、動きが活発になります。
逆に、秋以降から冬季にかけては、巣穴内からほとんど出てくることは無くなります。

このような理由から、私たちがオオサンショウウオに遭遇する可能性が高いのは、
「春から夏にかけて夜間に活動している個体に遭遇する場合」や、
「日中に休んでいる個体が、何かしらの理由で人に発見された場合」です。

 

オオサンショウウオの危険性

オオサンショウウオの危険性は「嚙みつかれること」です。
噛みつく力が非常に強いため、嚙みつかれると大変危険です。
噛みつかれるとなかなか離れず、歯も鋭いため、大けがにつながります。
指を引きちぎられた事例や、痕に残るほどの噛み傷がついてしまった事例なども報告されているほどです。

ただし、基本的におとなしい性格で、自ら攻撃してくることはありません。
普段の動きものんびりしています。
そのため、「離れたところから見ていたら、突然襲ってきて攻撃される」といった可能性はほとんどないでしょう。

しかし、不用意に触ると噛みつかれる危険性があります。
目の前に動くものがあると反射的に噛みつく習性がありますので、動かないからと言って、むやみに近づき、顔の前で手を動かすといったことは絶対にしてはいけません。
獲物や敵だと認識した場合には、攻撃してきます。
そして、普段ののんびりした様子とは異なり、攻撃するときにはかなりのスピードで噛みついてきます。

上でも紹介しましたが、夜行性のため、日中は基本的にじっとしています。
だからといって、日中は安全というわけではありません。
近づいたり触ったりすると噛みつかれる危険性は変わりません。
「昼間で寝てるから安心だよね」といった感じで、気を抜くのはやめましょう。

 

危険にさらされたときの対処法

上で説明した通り、オオサンショウウオの危険性は噛みつかれることです。

 

もし、嚙みつかれた場合には、通常のケガと同様の応急処置を行います。
直ぐに、以下のような対処を行いましょう。
– きれいな水で洗浄し、可能であれば消毒しましょう。
– オオサンショウウオは、力が強く、傷が大きくなる場合もあります。必要に応じて出血に対する処置も行います。

そして、野生動物にかまれた場合には、雑菌を持っている可能性があるため、小さい傷でもすぐに病院に行くことが望ましいです。

なお、オオサンショウウオは毒を持っていません。
そのため、毒を吸い出したり、血清を探すなどといった、毒蛇にかまれたときのような対象は必要ありません。

 

危険を防ぐための対策

オオサンショウウオの危険を防ぐための最も効果的な対策は、危険性を防ぐための対策は「決して触らないこと」です。

繰り返しになりますが、オオサンショウウオは、おとなしい性格で、自ら攻撃してくることはありません。
そのため、こちらから手を出したりしなければ、噛みつかれてけがをする可能性はとても低いです。
しかし、目の前に動くものがあると反射的に噛みつく習性があります。
噛みつかれると、指がちぎられる可能性があるほどの力があります。
珍しいから、捕まえてしまおうなどとするのは絶対にやめましょう。

他にも、河川内の石の隙間や穴などに手を入れて遊んでいると、オオサンショウウオが潜んでいて嚙まれてしまう可能性があります。
オオサンショウウオが生息している環境で、むやみやたらに水中に手を突っ込むのはできるだけやめましょう。

そもそも、オオサンショウウオは、特別天然記念物に指定されているため、捕獲したり傷つけたりすることは禁じられています。
理由なくこのようなことをすると、文化財保護法に違反することになり、罰せられる可能性もあります。
自治体によっては、見つけたら近づかずに、警察や市町村の担当課への連絡を要請している場合があります。

 

まとめ

本記事では、オオサンショウウオの危険性や、危険を防ぐための対策などをまとめました。
まとめると以下のような内容を説明いたしました。
– 力が強くかまれると非常に危険
– 顔の前で手を動かしたりすると反射的に嚙みつく
– 普段はおとなしいため近づかなければ安全

珍しい生き物なので、発見したら思わず近づいたり触れたりしたくなるかもしれませんが、非常に強い力で噛みつかれる危険性があるので、絶対にやめましょう。

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この記事を書いた人

【プロフェッショナル】(生物・環境)
生物系大学院卒業後、自然環境系の建設コンサルタントに従事。
地理情報、自然環境や生物の生態等を専門とするほか、環境アセスメント図書作成の経験も有する生物環境分野の専門家。

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