テラヘルツ鉱石の危険性と発がん性について【医師執筆】

目次

テラヘルツ鉱石は効果なし?テラヘルツ鉱石の危険性と発がん性について

健康的な生活を送れる可能性があるということで、注目を浴びているのが「テラヘルツ鉱石」。巷では
テラヘルツで冷えや肩こりがよくなる
テラヘルツ波で美容を促進させる
テラヘルツで細胞のゆがみを改善する
など、さまざまなテラヘルツ鉱石にまつわる健康効果が噂になっています。

しかし、実際テラヘルツ鉱石には健康効果があるのでしょうか?また、テラヘルツ鉱石の危険性や発がん性など、安全面は本当に大丈夫なのでしょうか?

今回は、そんな様々なうわさが飛び交う「テラヘルツ鉱石」の健康効果と危険性・発がん性について詳しく解説していきます。

 

この記事を執筆した専門家

Sougouishi【プロフェッショナル】

医師。プライマリ・ケア認定医、外科専門医、病院総合医療認定医。
現在、内科・外科・皮膚科医として勤務する医学分野の専門家。

 

テラヘルツ鉱石とは?

テラヘルツ鉱石とは、高純度(99%以上)のケイ素とごく微量のアルミニウムから作られた人工鉱石で、テラヘルツ波を放射する特性を持つとされています。

あわせて読みたい
株式会社UACJ公式ホームページ

 

テラヘルツ波とは電磁波の一部で、波長にすると約30μm〜3mm、周波数(1秒間当たりの振動数)にすると約0.1〜10テラ(兆)ヘルツの領域のことを指します。

電磁波は波長の短い方から長い方に向かって,大まかにガンマ線,エックス線,紫外線,可視光線,赤外線(近赤外線,中赤外線,遠赤外線),ミリ波,マイクロ波,電波のように並んでいますが、テラヘルツ波は遠赤外線に含まれています。

このように、テラヘルツ波は光と電波の中間に位置しているため、光のような直進性と電波のような透過性を兼ね備えているのが、最大の特徴です。

テラヘルツ波は発生と検出が技術的に困難であったため、未開拓の電磁波領域でした。近年になってテラヘルツ波を応用した技術が開発されるようになり、今後情報通信やバイオ・医療など様々な分野への産業応用が期待されています。

(「テラヘルツ波が拓く医療・創薬・バイオセンシング」日レ医誌2019; 39: 325-8)

 

テラヘルツ鉱石が健康に期待している効果は?

テラヘルツ波には、プラスチックやセラミック、シリコン、衣類、木材、紙、タイルなど、金属や水以外の物質を比較的よく透過するという性質が知られています。

人間においては表皮と真皮を越えて皮下脂肪まで到達し、振動を伝えることが期待されています。

症状としては、血流を改善することで凝りや冷えを解消し、また新陳代謝を促進することで健康維持、老化予防、若さをキープする効果などが期待されています。

東京工業大学
未開の電磁波「テラヘルツ波」のポテンシャルを引き出し、実用化へと導く — 河野行雄 vol. 14 量子ナノエレクトロニクスセンター大学院理工学研究科 電子物理工学専攻 准教授 河野行雄(Yukio Kawano) 光と電波の間にある「最後の未踏領域」へ 「光と電波、...

 

テラヘルツ鉱石は効果なし?

テラヘルツ波自体は身の回りの大抵の物質から微弱ながら放射されることが知られています。

テラヘルツ鉱石からも微弱なテラヘルツ波は出ていると考えられますが、テラヘルツ波の効果を得るために必要とされる周波数を報告した論文や、テラヘルツ鉱石の効果を示した論文などは検索した範囲では見つかりませんでした。

テラヘルツの研究で有名な名古屋大学電子工学専攻の川瀬研究室でもテラヘルツ鉱石などの健康グッズに関する注意喚起がなされています。

そのため、「テラヘルツ波=健康にいい」とはまだ言い切れないでしょう。

「テラヘルツ鉱石などの健康グッズ」に関して
https://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/optlab/alert.html

 

テラヘルツ鉱石の危険性は?

テラヘルツ鉱石は人工鉱石ですが、金属アレルギーがある方では使用できない可能性があります。またペースメーカーに影響を与えるほどの電磁波を発するものではないと考えられますが、もしペースメーカーを留置されている場合には使用の可否について主治医への確認が必要です。

テラヘルツ波は、前述の通り様々な物質から放出されており、その他の悪影響についてはまだ明らかとはなっていません。

あわせて読みたい
金属アレルギーについて | 一般社団法人日本ジュエリー協会 JJA-日本ジュエリー協会,一般消費者向けホームページ-ジュエリーには、大きくわけて「ダイヤモンド」と「カラーストーン」、「有機質」の3つがあります。
あわせて読みたい
ペースメーカーと電磁干渉 | フクダ電子 生活圏にある電磁波によるペースメーカーの電磁干渉についてご紹介します。呼吸・循環器系の医療機器をリードするフクダ電子。

 

テラヘルツ鉱石は発がん性のリスクも

電磁波と発がんとの関連については、WHO国際電磁界プロジェクトや国際がん研究機関(IARC)などにより、現在もさまざまな側面から検証が行われております。IARCは2011年5月に携帯電話による通話と悪性脳腫瘍であるグリオーマ(神経膠腫)との関連性について、限定的ではあるが発がん性の可能性が疑われるとしています。

総務省HP 携帯電話の安全性に関するFAQ
https://www.soumu.go.jp/soutsu/chugoku/fieldinfo/denpa_kijun04.html

テラヘルツ波、もしくはテラヘルツ鉱石の発がん性については、現時点ではまだ明らかにはなっていないようです。今後テラヘルツ波を使用したグッズが広く普及した場合には、健康被害が明らかになってくる可能性はあるかもしれません.

 

テラヘルツ鉱石についてのまとめ

テラヘルツ波の説明から始まり、テラヘルツ鉱石に期待される効果や危険性などについて説明していきました。

テラヘルツ波健康グッズの販売サイトの中には難病を治したり、がんや脳梗塞を治療できたりするように宣伝しているサイトもありますが、どうやらそこまでの効果はなさそうです。

しかしいずれの健康グッズにも、少なからずプラセボ効果もあると思いますので、人によっては肩こりがよくなったなどの感想を持つことはあると思います。一方でテラヘルツ波の危険性については現時点で分かっていないことも多く、絶対に安全と言い切ることは出来ません。

非常に高価なものでなければ、一度使用してみて症状に変化があるか試してみるのは良いかもしれませんね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

【プロフェッショナル】(医療・健康)
医師。プライマリ・ケア認定医、外科専門医、病院総合医療認定医。
現在、内科・外科・皮膚科医として勤務する医学分野の専門家。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次